Vol.002 「チェックディジット(確認番号)」というアイデア

物流倉庫の現場において、作業員が目的の商品を間違えることなく棚から取り出すという、一見単純な行動は、繰り返し行なう中で作業員にとっては大きな負担となってきます。単純行動の繰り返しであるが故かも知れません。

作業員が出荷指示リストを目視し、棚位置を確認するとき、棚にある棚番号を「目で見て」指示書の棚番号と頭の中で「比較チェック」しながら作業することになります。
この繰り返しは、目に負担をかけることにより、ミスの発生につながります。

音声システムによる作業にしたらどうでしょう?

作業員は、コンピュータから棚番号の指示を音声で聞き、目的の棚に移動して、棚にある棚番号を「目で見て」、正しい棚に移動したことを認識します。


しかし、正しい棚だと認識しているのは作業員だけです。本当に正しい棚に移動したことをコンピュータも認識しなければ、正確な作業は実現できません。

棚番号を単に目視確認するだけなら出荷指示リストの場合と同じです。
音声システムなら、作業員がコンピュータの指示を受けて移動した棚の棚番号を音声応答して、間違いないことをコンピュータにチェックさせる方法が考えられます。
しかし、ヒトは聞き取った棚番号をオウム返しで応答してしまうかも知れません。

つまり、棚番号を読み返しても、果たして作業員が、本当にその棚の前に立っているかどうかは、わからないのです。それでは、音声システムを使用しても作業精度が、上がらないかも知れません。

では、目的の棚に移動しないと分からない情報を作業員に応答させるようにすれば、どうでしょう。
実際の棚に移動しなければ分からない情報を作業員が応答しなければ、次の作業に進めないようにします。そうすれば、作業員が間違いなく目的の棚に移動したか否かをコンピュータが判断しながら、精度の高い作業を実現することができます。

そこで考えられたのが「チェックディジット(確認番号)」です。
棚には、棚番号の他にこのチェックディジットそのもの、或いは、そのバーコードが張られています。
これは、棚番号と対になったユニークな番号としてホストコンピュータ上で管理されています。目的の棚に移動しないと確認することができない番号です。

作業員は、コンピュータから音声で指示される棚番号の棚に移動します。
棚に到着したら、目的の棚にある、このチェックディジットを読上げます。バーコードてであれば、スキャナで読み込んでもよいでしょう。
棚番号にシステム上、”紐つき”になったチェックディジットが照合されます。
正しければ、次の作業をコンピュータは指示しますが、間違っていればエラーメッセージが流れ、再度確認するように指示されます。

この棚の例では、コンピュータは「ライン60」「プロック30」「棚番号302」に移動するよう作業員に音声指示をします。
作業員は、目的の棚に間違いなく移動したことを「チェックディジット 46]を読み上げることで、コンピュータに伝えています。


ヒトの目は、自分の作業する方向のみに向いてしまいますので、このチェックディジットとの組み合わせは、ミスを大きく抑制することができるのです。ヒトが作業する限り、棚番号を「目で見る」、チェックディジットを「目で見る」行為は残りますが、「比較チェック」はコンピュータに任せることで、作業員の負担は大幅に軽減されます。 もちろん、両手は作業に集中できるということになります。

こんな工夫が、精度と生産性を向上してくれます。

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